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文献詳細

雑誌文献

精神医学48巻5号

2006年05月発行

文献概要

「精神医学」への手紙

救急医と精神科医の溝が深まっていることを危惧する―自殺企図患者への対応をめぐって

著者: 井貫正彦12 遠藤博久1 北村伸哉3

所属機関: 1君津中央病院精神科 2木更津病院 3君津中央病院救命救急センター救急・集中治療科

ページ範囲:P.572 - P.574

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 自殺企図患者が救急医療施設,特に3次救急である救命救急センターに搬送されることは,いまや日常茶飯事である。大量服薬をはじめとした自殺企図患者に関する研究報告をしばしば目にするが,再企図防止のために救急医と精神科医の連携が重要だと,繰り返し指摘されている。

 残念ながら現状では,連携がなかなか実現せず,精神科医の治療法に問題があるのではないか9)と,むしろ救急医からの批判が高まっている。

参考文献

1) 肥留川賢一,河西克介,田原憲一,他:医薬品中毒は3次対応か? 第55回日本救急医学会関東地方会プログラム・抄録集:73,2005
2) 市村篤,安藤英祐,青木孝之,他:東海大学高度救命救急センターにおける自殺企図者への対応.日本救急医学会雑誌 16:326,2005
3) 石塚卓也,野崎裕介,高木一郎,他:総合病院救急外来を受診した服薬自殺企図患者の検討.臨精医 28:529-534,1999
4) 伊藤敬雄,山寺博史,黒沢尚,他:高次救命救急センターにおける精神科consultation-liaison serviceを開始して.総病精医 14:63-74,2002
5) 伊藤敬雄:自殺企図者への精神科コンサルテーション・リエゾンサービスの役割と課題.日本救急医学会雑誌 16:326,2005
6) 河西克介,肥留川賢一,田原憲一,他:外来にて症状が急変した医薬品大量服薬症例.日本救急医学会雑誌 16:429,2005
7) 岸泰宏,保坂隆,堀川直史:救急医療現場での自殺企図患者への介入─再自殺企図は減らせるか? 日本救急医学会雑誌 16:326,2005
8) 小松崎大助,池上敬一,永井春美:自殺企図患者への非身体的医療─救命センターにおける非リエゾン精神科医の役割.日本救急医学会雑誌 16:326,2005
9) 岡田芳明:第33回日本救急医学会総会・学術集会(第9次)要領.日本救急医学会雑誌 16(6):冒頭,2005
10) 親富祖勝己,仲里信彦:救急室における共感導出型パンフレット(小冊子)による自殺再企図予防の試み.日本救急医学会雑誌 16:325,2005
11) 須崎紳一郎,勝見敦,中林基明,他:「仕方がない」ことなのか─救命救急センターから見た医師処方薬による急性薬物中毒とその抑制.日本救急医学会雑誌 16:325,2005
12) 高橋功,森下由香,南崎哲史,他:自殺企図患者に対する対応─精神科救急の問題点と救急医が期待する精神科医の役割について.日本救急医学会雑誌 16:325,2005
13) 山本俊郎,鈴木範行,藤田誠一郎,他:自殺未遂842例からみた自殺企図の現状と問題点.日本救急医学会雑誌 16:325,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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