icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学48巻7号

2006年07月発行

書評

英国保健省 精神保健に関するナショナル・サービス・フレームワーク―5年の経過 フリーアクセス

著者: 松原三郎1

所属機関: 1松原病院

ページ範囲:P.813 - P.813

文献概要

 本書は英国保健省が1999年から10年計画で取り組んできた精神保健医療福祉改革の初期の5年間の報告書である。このような諸外国の精神保健施策に関する報告書の翻訳は他に例がなく,わが国の精神保健施策を見直す貴重な資料である。本書がわが国の精神保健関係者に与える影響は計り知れない。関係者必読の書と言っても過言ではない。

 本書は2人の翻訳者(伊勢田堯氏,田中英樹氏)による序文から始まっており,この報告書は,それまで経済的効率を重視しすぎたサッチャー政権の施策のために荒廃した医療と福祉を,1997年に誕生したブレア政権が「公正」と「効率」の双方を重視した新しい施策へ転換したことから始まるなどの解説がされている。国民保健サービス(NHS)の改革は,疾患別のナショナル・サービス・フレームワーク(NSF)を設定することで進められ,これを推進するためにイングランド国立精神保健研究所(NIMHE)が設立され,科学的なモニタリングと分析に基づいて進められている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら