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文献詳細

雑誌文献

精神医学48巻8号

2006年08月発行

文献概要

書評

インフォームド・コンセント―その理論と書式実例[ハイブリッドCD-ROM付]

著者: 辻本好子1

所属機関: 1NPO法人ささえあい医療人権センターCOML

ページ範囲:P.928 - P.928

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臨床に携わるすべての医療者,医学生へ

 基本的に,というよりも個人的に,いわゆるマニュアル本の類は好きではありません。しかし本書は,私たち患者はもちろん,忙しい医療現場のドクターも希求していたに違いない,まさに時代のニーズに即した待望の一冊。患者の立場として,「医療側からの説明の際にせめてもう少し“わかってほしいメッセージ”があれば…」と願っていた矢先の出会い。願わくは,臨床に携わるすべての医療者と医学生諸君がインフォームド・コンセントの原則をつねに見つめ,有効活用するために手元に置いてほしいと心から思いました。

 例えば胃がんと診断された患者の視点で,胃全摘術,胃切除術,腹腔鏡補助下胃切除術の説明文書実例を読んでみました。「なるほど」「そうか,そうか」と医療側が言わんとすることがよく理解でき,納得もできて,最後には「そう,こういう文書が手元にほしかった!」と思いました。ただ一つ,「間違っても日本中の病院が,医療者が,このままコピーした文書を手渡すだけであってほしくはない」とも願わずにはいられませんでした。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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