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書評
―新現代精神医学文庫―アルコール性障害
著者: 和田清1
所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所
ページ範囲:P.1035 - P.1035
文献購入ページに移動 人は一日の区切りとして,一日の疲れを癒すために,晩酌をしてきた。同時に,「アルコールは社会の潤滑油である」という言い方があるように,古来,人は飲酒を人間関係形成のための重要な一手段として利用してきた。わが国では「宴会」にはアルコールは付き物であり,時には「無礼講」といった形で職場を中心とした社会習慣として定着している。しかし,その一方で,「酒乱」という言葉をはじめとして,飲酒による他者への絡み,暴力などを極度に忌み嫌う社会的ラベリングも存在する。このような一見相反する状況を社会学者,清水新二は「ともに飲み,社会規範を踏み外すことなく酔いを共有することが,わが国における適正飲酒の重要な一側面である」と評した。
そもそも,アルコールはどのような機序で「酔い」をもたらし,耐性を生みだし,依存を形成するのであろうか?離脱時の振戦せん妄,けいれんはどうして起きるのであろうか?そして,認知障害は?
そもそも,アルコールはどのような機序で「酔い」をもたらし,耐性を生みだし,依存を形成するのであろうか?離脱時の振戦せん妄,けいれんはどうして起きるのであろうか?そして,認知障害は?
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