文献詳細
書評
The Treatment of Epilepsy, 4th ed. フリーアクセス
著者: 兼本浩祐1
所属機関: 1愛知医科大学精神科学講座
ページ範囲:P.1037 - P.1037
文献概要
基本的なレフェランス・ブックとして使用するのに加えて,本邦の読者にはこの秋から来年にかけて次々に市販される予定の“新”薬(すでに他の国では10年以上の使用経験があるので“ ”を付けた)についての貴重な情報源としても有用であると思われる。たとえば,トピラメイトの頁をめくると,レノックス症候群でこの薬剤がかなり効果を発揮する場合があること,また時に治療抵抗性の発作重積状態を終結させる効果を発揮する場合があることなどがわかる。また,てんかん外科の項目では,たとえば海馬硬化と“dual pathology”,さらにMRIで病巣のない場合のてんかん外科手術の適応とか,具体的に知りたい項目について,ほぼ網羅的に節が設けられているのが嬉しい。多くの著者が執筆しているため,必ずしもすべての項目で最短距離で知りたい知識にたどり着けるわけではないが,多くの項目では特定のてんかんの治療について得たい情報を比較的容易に得ることができる。
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