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研究と報告
精神科受診経路に関する多施設研究―パイロットスタディ
著者: 藤沢大介12 橋本直樹13 小泉弥生14 大塚耕太郎15 奥川学16 館農勝17 五十君啓泰18 上野雄文19 菊地俊暁110 佐藤創一郎111 佐藤玲子112 高橋克昌113 高橋英彦114 中川敦夫12 藤内栄太115 森貴俊116 諸隈一平117 吉田公輔115 早稲田芳史18
所属機関: 1日本若手精神科医の会(JYPO)PATHWAY研究グループ 2慶應義塾大学医学部精神神経科 3北海道大学医学部精神医学教室 4有恒会こだまホスピタル精神科 5岩手医科大学神経精神科 6関西医科大学精神神経科 7砂川市立病院精神神経科 8久留米大学医学部精神神経科 9スタンフォード大学麻酔学講座 10桜ヶ丘記念病院精神科 11慈圭会慈圭病院精神科 12横浜市立大学医学部精神科 13都立松沢病院精神科 14独立行政法人放射線医学総合研究所 15福岡大学医学部精神神経科 16長崎大学大学院医歯薬学総合研究科・病態解析・制御学講座 精神病態制御学分野 17高知大学医学部精神科
ページ範囲:P.7 - P.15
文献購入ページに移動精神科受診経路に関する多施設共同研究である。全国13施設が参加し,精神科初診患者84例に対して,受診経路,受診の遅れ,精神科受診前の処遇内容について調査した。精神科を直接受診した症例は39.3%で,残りは総合病院一般身体科経由,一般身体科開業医経由が主たる受診経路であった。受診経路全体の90%が医療機関によって構成されていた。受診の遅れは主訴発生から3~8.5週間(中央値)であった。各経路における遅れの違いについても調査した。一般住民の精神疾患についての知識の普及が不十分で,精神科受診に対する抵抗感があることが示唆された。一般身体科医師による初療(病名告知・初期治療)は概して不十分であった。
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