文献詳細
オピニオン 労災適用の問題
文献概要
はじめに
ストレス測定は判断指針7)の中でも重要な判断基準になっている。それは指針が成因の理論として「ストレス-脆弱性」モデル1)を採用しているからである。そしてストレス評価は,2つの軸のうちの1つの軸をなしている。もう一方の軸は反応性・脆弱性である。ここで強調できるのは,現在の医学のレベルでは反応性・脆弱性の自然科学に基づく測定法がないのに対して,ストレス強度は,かなりのレベルで測定が可能であることである。測定がポイントになってくるゆえんである。
ストレス測定は判断指針7)の中でも重要な判断基準になっている。それは指針が成因の理論として「ストレス-脆弱性」モデル1)を採用しているからである。そしてストレス評価は,2つの軸のうちの1つの軸をなしている。もう一方の軸は反応性・脆弱性である。ここで強調できるのは,現在の医学のレベルでは反応性・脆弱性の自然科学に基づく測定法がないのに対して,ストレス強度は,かなりのレベルで測定が可能であることである。測定がポイントになってくるゆえんである。
参考文献
1) 原田憲一:疾病の病因論―脆弱性―ストレス学説の系譜.産業精神保健 8:8-15,2000
2) Holmes TH, Masuda M:Life Change and Illness Susceptibility. In:Dohrenwend BS, Dohrenwend BP ed. Stressfull Life Events:Their Nature and Effects. John Wiley, New York, 1974
3) Holmes TH, Rahe RH:The Social Readjustment Rating Scale. J Psychosom Res 11:213-218, 1967
4) 夏目誠,村田弘,藤井久和,他:勤労者におけるストレス評価法(第1報)―点数法によるストレス度の自己評価の試み.産業医学 30:266-279,1988
5) 夏目誠:勤労者におけるストレス評価法(第2報).産業衛誌 42:107-118,2001
6) 労働省労働基準局補償課 編:精神障害の労災認定.労働調査会,pp248-250,2000
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