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文献詳細

雑誌文献

精神医学49巻12号

2007年12月発行

文献概要

短報

Perospironeへのswitchingにより無月経が改善したにもかかわらず,高PRL血症が持続した統合失調症の1例

著者: 深津尚史1 今岡信浩1

所属機関: 1愛知医科大学精神科学講座

ページ範囲:P.1255 - P.1257

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はじめに

 Perospironeは,セロトニン作動性抗不安薬tandospironeから開発された非定型抗精神病薬であり,D2受容体と5-HT2A受容体遮断作用に加え,5-HT1A受容体の部分刺激作用を有する。今回,risperidoneからperospironeへのswitchingにより,無月経が改善したにもかかわらず,高PRL血症が持続した統合失調症の1例を報告し,その機序を考察した。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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