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文献詳細

雑誌文献

精神医学49巻2号

2007年02月発行

文献概要

短報

毎日の浣腸で減薬が可能となり,巨大結腸,イレウス傾向の改善を見た1例

著者: 平田祐子1 上野秀樹1 分島徹1 岡崎祐士1

所属機関: 1東京都立松沢病院精神科

ページ範囲:P.175 - P.177

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はじめに

 薬物治療は精神療法や行動療法同様,精神疾患の治療において治療の軸となる。精神科治療薬は単一の神経伝達系に作用するのではなく,さまざまな副作用を有する。可逆的な副作用もあれば不可逆的なものもあり,重症度も違う。その中で慢性的な便秘には日常的に遭遇し,イレウス,巨大結腸も散見される。

 巨大結腸症はX線造影で結腸の最大径が7cm以上のものをいう。以前羽生ら3,4)が報告したが,長期入院患者に慢性の便秘が多く,下剤の投与量も多い。巨大結腸は一般に不可逆的と考えられているが,今回我々はイレウスを繰り返し,巨大結腸を呈してから10年が経過し体重減少が著しかった1症例に対し,毎日のGlycerine enema(以下GE)を試みたので報告する。

参考文献

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3) 羽生丕,風祭元:慢性便秘・麻痺性イレウス・巨大結腸.臨精医 25:1183-1188,1996
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6) 稲垣中:精神分裂病治療における新規抗精神病薬と多剤大量療法.臨精薬理 6:391-401,2003
7) 三宅誕実,諸川由実代:統合失調症の薬物療法:最近のアルゴリズム,ガイドライン.最新精神医学 11:9-17,2006
8) 吉岡正哉,石郷岡純:多剤大量療法の現状と改善の取り組み.最新精神医学 11:19-27,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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