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高用量のrisperidoneにて敵意,攻撃性が改善したレビー小体型認知症の1例
著者: 居森文和1 吉宗真治1 圖子義文1
所属機関: 1さぬき市民病院精神科神経科
ページ範囲:P.211 - P.213
文献購入ページに移動レビー小体型認知症(Dementia with Lewy bodies;以下DLBと略す)は,McKeithら4)により1995年の国際ワークショップにて疾患概念が確立された疾患である。主として初老期または老年期に発症し,進行性の認知機能低下に加え,パーキンソニズムと生々しい幻視などの特有の精神症状を呈する変性性の認知症の一つである。
DLBでは抗精神病薬に対する過敏性が特徴とされている3~5)。今回我々は5mgという比較的高用量のrisperidoneの使用にて敵意,攻撃性の改善がみられた1例を経験したので,若干の考察を加え報告する。なお,risperidoneやquetiapineは認知症に対する保険適応がなく,患者の状態,薬物の使用目的と副作用,他の薬剤との比較,今後の経過などを家族に十分説明したうえで投与した。
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