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文献詳細

雑誌文献

精神医学49巻7号

2007年07月発行

文献概要

資料

大阪市における措置入院の現状について―2001年度から2005年度までの5年間の調査より

著者: 谷宗英1 竹内伸江1 福原秀浩1 市原久一郎1 三浦千絵1 古塚大介1

所属機関: 1大阪市こころの健康センター

ページ範囲:P.757 - P.765

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はじめに

 措置入院とは,自傷他害のおそれのある者を都道府県知事(指定都市の市長)の命令によって,強制入院させるという基本的人権に重大な影響力のある行政処分である。また,緊急措置入院とは,自傷他害のおそれが著しい者をただちに強制入院させるものであり,精神科三次救急として位置づけられている。にもかかわらず,全国的にみると,措置入院患者数や緊急措置入院の実施状況などに著しい地域格差が生じている。

 そこで,今後の措置・緊急措置診察および入院体制の適切な運用に結びつけるため,今回,2001~2005年度の5年間に大阪市で申請・通報のあった全症例について調査し,その結果を全国調査や他の自治体の報告などと比較検討をし,考察を加えて報告した。

参考文献

1) 堀彰,中村研之,島田達洋,他:緊急措置入院の臨床的意義―栃木県における措置診察の調査に基づいて.精神医学 47:421-429,2005
2) 開地智子,早馬俊,勝島聡一郎:平成13,14年度における横浜市の精神保健診察結果について-診断名による考察.神精会誌 54:45-51,2004
3) 勝島聡一郎,早馬俊:横浜市における精神科救急医療の現状と課題―大都市特例後6年間の実績.精神医学 45:1115-1123,2003
4) 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部・障害保健課,国立精神・神経センター精神保健研究所:精神保健福祉資料―平成16年度6月30日調査の概要,pp206-207,2006
5) 精神保健福祉研究会:改訂第二版精神保健福祉法詳解,中央法規出版,pp192-196,2002
6) 精神保健福祉研究会:改訂第二版精神保健福祉法詳解,中央法規出版,pp208-210,2002
7) 竹島正,立森久照,三宅由子:地域における危機介入―措置入院制度の事前調査を手がかりに.精神医学 46:571-577,2004
8) 谷宗英,北村惠子,根来千穂,他:大阪市における精神保健福祉法第23条に基づく措置入院制度の現状と問題点.臨精医 36:203-210,2007
9) 浦田重治郎,瀬戸秀文,立森久照:危機介入とアフターケア―措置解除から見えてくるもの.精神医学 46:599-605,2004
10) 吉住昭,瀬戸秀文,藤林武史:危機介入と精神科医療―措置診察を中心に.精神医学 46:591-598,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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