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―Paul French,Anthony P Morrison 著,松本和紀,宮腰哲生 訳―統合失調症の早期発見と認知療法―発症リスクの高い状態への治療的アプローチ フリーアクセス
著者: 倉知正佳1
所属機関: 1富山大学医学薬学研究部精神科早期治療開発講座
ページ範囲:P.877 - P.877
文献購入ページに移動本書の「まえがき」では,「統合失調症」より一般的な「精神病」という用語を使うこと,疾患診断より症状に対するアプローチを重視することなどが述べられている。第Ⅰ部第1章「早期発見の重要性」では,未治療精神病期間が長くなると予後が不良となり,この期間は心理社会的発達という点からも本人にとって重要な時期であること,前駆期は後方視的概念なので,「ハイリスク」,あるいは「アットリスク」という表現を用いること,第2章「どのようにしてリスク群を発見するか」では,オーストラリア,ボン,米国の方式が紹介され,第3章では,介入戦略として,心理学的方法が最適であろうと述べられている。
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