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大声で高音の不随意発声を繰り返した遅発性ジスキネジアの1例
著者: 阿部和彦12 高橋俊文2
所属機関: 1西南女学院大学保健福祉学部 2いしい記念病院精神科
ページ範囲:P.971 - P.972
文献購入ページに移動遅発性ジスキネジアの中には横隔膜や呼吸筋のジスキネジア(respiratory dyskinesia)を伴う症例があり,それは不規則な呼吸,息切れや不随意発声(うなり声など)のため呼吸器疾患4)や心身症2)と間違えられやすいと報告されている。このような症例は,遅発性ジスキネジアの約7%を占めると報告されている5)。筆者らは高音で大声の不随意発声を伴った持続的な遅発性ジスキネジアの症例を経験し,抗精神病薬の中止後,発声は減少して消失し,その後,口,頬,舌のジスキネジアも軽快して消失したので報告する。
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