文献詳細
文献概要
動き
日米合同精神医学会議印象記—第2回 討論の部
著者: 秋元波留夫1 桜井図南男2 中脩三3 川北幸男3 牧田清志4 岸本淳5 村上仁6 加藤正明7 新井尚賢8 栗原雅直9 黒川正則10 和田豊治11 小林司12 菅修13
所属機関: 1東京大学 2九州大学 3大阪大学神経科 4慶応大学 5武蔵野病院 6京都大学 7国立精神衛生研究所 8東邦大学 9東京大学医学部神経科 10東京大学医学部脳研究所 11弘前大学 12東京大学医学部神経科 13国立秩父学園
ページ範囲:P.843 - P.850
文献購入ページに移動日米合同精神医学会議の印象記が前号につづいて本号にも掲載される。本号には5月13,14,15の3日間にわたつて行なわれた12の特別討議会Workshopの討議の模様が日本側座長を担当した諸君から報告されることになつている。編集者から何かしめくくりのようなことを書くように依頼されたので,この会議の全般の印象とでもいつたことを書くことにする。
今度の会議をおえて帰国したアメリカその他の国々からの参加者からずいぶんたくさんの手紙をもらつたが,だいたい皆儀礼的なお世辞があるとしても好印象を受けたという点では,一致した感想が書かれてあるところからいつても,あまりみつともない不手ぎわをさらすことなくすんだということだけはいえそうである。なかには,Brosin教授のように,ずいぶん自分はいろいろな国際会議に出席したが,今度のように気持のよい会合は初めてだという手ばなしの賞讃の言葉をくれた友人もあつた。たしかに,私の乏しい経験からいつても,これまでに参加した数回の国際学術会議に比べて,会場の運営や会議の進行が円滑にゆき,会場の雰囲気もなごやかであったと思う。国際学会で不愉快な思いをするのは,受付(レジストレーション)の事務が人手が少ないうえに不手ぎわで,自分の順番を行列を作つて長時問待たされたり,会場の変更があつてもその掲示がないために,待ちぼうけをくわされたりすることであるが,事務的な運営に関するかぎり,今度の学会は大変うまくいつたと思う。そんな些細なことも学会の参加者に好印象を与えた理由の一つであろう。
掲載誌情報