文献詳細
研究と報告
LSD幻視時の脳波変化について
著者: 岡嶋喜代子123
所属機関: 1北海道大学医学部精神医学教室 2国立札幌病院精神神経科 3現在:公立豊岡病院精神神経科
ページ範囲:P.883 - P.887
文献概要
LSD(Lysergic acid diethylamide)による実験精神病の症状は,Stoll(1947)23)がまず第1に指摘しているように,薬物による外因性精神症状であることは明らかであり,当然意識障害の存在が考慮されてよいと思われ,事実各報告の症状記載にも夢幻状態,酩酊状態,意識の変容などの言葉で現わされる意識の障害がとりあげられている。
一方これとともにLSD精神障害のうちで注目されるのは,特異な幻視の出現であり,これら意識の問題と幻視のふたつをとりあげ,脳波上の立場から考察をすすめることは興味がある。
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