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文献詳細

雑誌文献

精神医学5巻11号

1963年11月発行

研究と報告

拒薬傾向ある精神障害者に対する与薬方法について

著者: 武石喜重朗1 古賀正子1 政所冨久子1

所属機関: 1福岡県立筑紫保養院

ページ範囲:P.927 - P.929

文献概要

I.はじめに
 最近の向精神薬の発展はいちじるしく,精神科の療法においては薬物療法に重点がおかれるようになつた。しかるに精神障害者に対する与薬については拒薬患者等いろいろと困難なことが多く見受けられる。すなわち薬物に対する被害妄想のある患者や新入院時の興奮その他により拒薬する患者または白痴状態により服薬させるのに困難な患者あるいは錠剤は一度口中に含んでのち,吐き出す患者など治療に看護に困つている場合がある。いままで薬をのまないからといつて放置したり,E. S. を行なつたり,無理して注射をするか,またはご飯に薬をふりかけて食べさせていたが,このような治療および与薬方法,または看護は精神障害者であるからといつてつづけるべきでなく,精神科であるからこそ患者にはつねに親身をもつてあたらねばならない。そのような考えのもとにわれわれは,拒薬患者には「お菓子のクスリ」として与えたらどんなものであろうかと考え製剤をこころみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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