文献詳細
研究と報告
文献概要
I.はじめに
最近の向精神薬の発展はいちじるしく,精神科の療法においては薬物療法に重点がおかれるようになつた。しかるに精神障害者に対する与薬については拒薬患者等いろいろと困難なことが多く見受けられる。すなわち薬物に対する被害妄想のある患者や新入院時の興奮その他により拒薬する患者または白痴状態により服薬させるのに困難な患者あるいは錠剤は一度口中に含んでのち,吐き出す患者など治療に看護に困つている場合がある。いままで薬をのまないからといつて放置したり,E. S. を行なつたり,無理して注射をするか,またはご飯に薬をふりかけて食べさせていたが,このような治療および与薬方法,または看護は精神障害者であるからといつてつづけるべきでなく,精神科であるからこそ患者にはつねに親身をもつてあたらねばならない。そのような考えのもとにわれわれは,拒薬患者には「お菓子のクスリ」として与えたらどんなものであろうかと考え製剤をこころみた。
最近の向精神薬の発展はいちじるしく,精神科の療法においては薬物療法に重点がおかれるようになつた。しかるに精神障害者に対する与薬については拒薬患者等いろいろと困難なことが多く見受けられる。すなわち薬物に対する被害妄想のある患者や新入院時の興奮その他により拒薬する患者または白痴状態により服薬させるのに困難な患者あるいは錠剤は一度口中に含んでのち,吐き出す患者など治療に看護に困つている場合がある。いままで薬をのまないからといつて放置したり,E. S. を行なつたり,無理して注射をするか,またはご飯に薬をふりかけて食べさせていたが,このような治療および与薬方法,または看護は精神障害者であるからといつてつづけるべきでなく,精神科であるからこそ患者にはつねに親身をもつてあたらねばならない。そのような考えのもとにわれわれは,拒薬患者には「お菓子のクスリ」として与えたらどんなものであろうかと考え製剤をこころみた。
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