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特集 病識〔精神病理懇話会講演および討議〕
(2)精神分裂病群と神経症の病識について
著者: 石川清1
所属機関: 1東京大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.105 - P.110
文献購入ページに移動 病識(Krankheitseinsicht)***はわれわれ精神科医にとつて,日常の臨床の場で欠くことのできない術語である。一般に,「病識がない」ことは内因性精神病を診断する一つの大きな標尺とされており,逆に「病識がある」場合には,内因性精神病(なかんづく精神分裂病)以外の疾患を考えるように習慣づけられている。また「病識があつ」て,しかもいくつかの分裂病症状が認められるときには,いわゆる非定型群を疑いたくなる。
このように「病識」の有無は,診断のためにかなり大きな役割を果している。
このように「病識」の有無は,診断のためにかなり大きな役割を果している。
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