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文献詳細

雑誌文献

精神医学5巻2号

1963年02月発行

紹介

—Heinz Häfner—Psychopathen—Daseinsanalytische Untersuchungen zur Struktur und Verlaufsgestalt von Psychopathen

著者: 島崎敏樹1 小田晋1

所属機関: 1東京医科歯科大学神経精神医学教室

ページ範囲:P.173 - P.177

文献概要

 Kisker, K. P. やTellenbach, H. らとならんでハイデルベルク学派の精鋭であるHäfner, H. は,現存在分析の立場から精神病質者の研究に取り組んでいたようで,その一部はすでにConfinia psychiatricaなどにも発表されていたが,本書は,その一応の概括であつて,序文でBinswanger, L. ものべているように,「現象学的=現存在分析的精神医学のまだ浅い歴史のなかで,非精神病の領域に対するはじめての体系的な研究として新分野を拓いたもの」である。
 Binswangerが序文を書いていることからも察せられるように,著者の立場は,Heidegger, M. の現存在分析論の立場によつてささえられているが,それは,病者の幼時から成年にいたるそれぞれの生活世界の現象学的解釈を行ない,今日までの現象学的経過像を描き出すかぎりで,後期Husserl, E. の意味での現象学的な性質もつよくもつている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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