文献詳細
研究と報告
Thioridazine(Melleril)の使用経験
著者: 柴田洋子1 藤井健次郎1 入江是清1 金子耕三1 高橋圭子1 游美子1 手塚義五郎1
所属機関: 1東邦大学医学部精神神経科教室
ページ範囲:P.299 - P.304
文献概要
精神病の治療にChlorpromazineおよびReserpineが使用されるようになつてから,この方面の新しい薬物が続々登場し,ことにPhenothiazine誘導体の進出はめざましいものがある。しかしながら従来の薬剤では錐体外路症状,肝障害などの副作用もしばしば認められている。
ここに報告するThioridazine(Melleril)はPhenothiazine系のPiperidyl誘導体であり,その化学名は,3-Methylmercapto-10-{2'-〔N-methyl-piperidyl-(2")〕-ehtyl}-phenothiazineである。構造式は下記のとおりである。(第1図)
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