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文献詳細

雑誌文献

精神医学5巻6号

1963年06月発行

文献概要

研究と報告

β-Piperonyl-Isopropyl Hydrazine(=Safrazine)の抗うつ作用についての臨床的検討

著者: 三浦岱栄1 伊藤斉1

所属機関: 1慶応大学医学部神経科

ページ範囲:P.463 - P.467

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Ⅰ.緒言
 モノアミン酸化酵素阻害剤(以下MAO阻害剤と略称する)のなかに抗うつ作用を有するものがあることが認められたのは1955〜6年で,ごく最近のことであるが,Iproniazidを初めとして,Pheniprazine,Phenelzine,Isocarboxazid,NialamidなどのHydrazine誘導体のMAO阻害剤で強力な抗うつ作用を有する薬物がつぎつぎ出現し,わが国においても臨床の面では,うつ病を中心とした各種抑うつ状態の治療にひろく使用されている現状である。
 しかしこれらはいずれも欧米の研究者の手で開発されたものばかりであつたが,今般小野薬品工K. K業の研究室において合成されたβ-piperonyl-Isopropyl Hydrazineが強力なMAO阻害作用を有するとともに前記諸薬剤と同様抗うつ作用をもつことが予想された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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