文献詳細
研究と報告
うつ病,うつ状態に対するSafrazineの使用経験
著者: 野村章恒1 与良健1 高木垣太郎1 廿良昌子1 岩崎功三1 飯島裕1 西田健二2 巽研三2 阿部享3 有安孝義4
所属機関: 1東京慈恵会医科大学神経科教室 2西熊谷病院 3高良興生院 4総武病院
ページ範囲:P.469 - P.474
文献概要
近年,精神疾患の治療面におけるChlorpromazineなどPhenothiazine誘導体の薬物を中心とした,いわゆる,向精神病薬の台頭は,実にめざましいものがあるが,これとても,うつ病,あるいは,うつ状態といつた精神運動制止の状態には,鎮静効果以上の作用を期待することのできない現状である。
しかして,従来行なわれてきた電撃療法や,持続睡眠療法といつた治療法も(前者はいまなおもつとも有力な治療法であることに異議はないが),その合併症の有無による適応の制限,偶発症,あるいは副作用といつた点で,あまり望ましい治療法であるとはいいがたい。
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