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研究と報告
精神分裂病概念の混乱について
著者: 越賀一雄1
所属機関: 1大阪医科大学神経科
ページ範囲:P.603 - P.608
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精神医学において精神分裂病がそのもつとも枢要な疾患であることはいうまでもなく,従来からこの疾患の診断,病因,基本症状,治療などが種々異なつた面から研究され論ぜられてきたのである。そして今後もさらにそれらの問題がいつそう種々の面から研究されてゆくであろうことは疑いないところである。
現代の精神分裂病の研究の状況をながめてみてもこれがいかに多方面から研究されているかがわかる。しかしながらそれらの間に何か統一的,綜合的な見解があるようには見受けられない。分裂しているのは精神分裂病の患者でなくて,精神分裂病の研究であるといわれてもしかたのない現状ではないであろうか。
精神医学において精神分裂病がそのもつとも枢要な疾患であることはいうまでもなく,従来からこの疾患の診断,病因,基本症状,治療などが種々異なつた面から研究され論ぜられてきたのである。そして今後もさらにそれらの問題がいつそう種々の面から研究されてゆくであろうことは疑いないところである。
現代の精神分裂病の研究の状況をながめてみてもこれがいかに多方面から研究されているかがわかる。しかしながらそれらの間に何か統一的,綜合的な見解があるようには見受けられない。分裂しているのは精神分裂病の患者でなくて,精神分裂病の研究であるといわれてもしかたのない現状ではないであろうか。
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