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研究と報告
ゲシタルト理論よりみたる森田療法
著者: 馬杉保1
所属機関: 1大阪市立大学医学部精神神経科
ページ範囲:P.711 - P.713
文献購入ページに移動Ⅰ.まえがき
故森田教授が独自の神経質の精神病理,ならびに精神療法を発表して以来すでに40余年,わが国においてはフロイドの精神分析に対し,東洋哲学の思想から生れた森田療法は,わが国独自の精神療法として,わが学会に高く評価され,近来欧米学者の中にも,本療法に興味をもつ人もかなり多くあるようになつたが,なお一般に利用されることの少ないその原因の一つとして,神経質理論は容易に理解されるが,その療法の実施にあたり,禅的な体験と同じく言葉で表現すれば,すでに実体を失うというところがあり,その要旨が会得しがたいところがあると思われるゆえに,森田理論の理解のために,ゲシタルト理論を応用してみた。
故森田教授が独自の神経質の精神病理,ならびに精神療法を発表して以来すでに40余年,わが国においてはフロイドの精神分析に対し,東洋哲学の思想から生れた森田療法は,わが国独自の精神療法として,わが学会に高く評価され,近来欧米学者の中にも,本療法に興味をもつ人もかなり多くあるようになつたが,なお一般に利用されることの少ないその原因の一つとして,神経質理論は容易に理解されるが,その療法の実施にあたり,禅的な体験と同じく言葉で表現すれば,すでに実体を失うというところがあり,その要旨が会得しがたいところがあると思われるゆえに,森田理論の理解のために,ゲシタルト理論を応用してみた。
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