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文献詳細

雑誌文献

精神医学50巻11号

2008年11月発行

文献概要

オピニオン・医療観察法の見直しに向けて

医療観察制度の現状と課題―司法精神医学者の視点から

著者: 山上皓1

所属機関: 1初石病院

ページ範囲:P.1044 - P.1048

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はじめに

 2005年7月15日の医療観察法の施行より早くも3年が経ち,法見直しの検討の時期を迎えることとなった。この間,新たにスタートした医療観察制度は,諸種の困難に遭遇しながらも,おおむね順調に経過し,精神科医療と刑事司法ならびにその境界にある司法精神医療の領域に多大な成果をもたらしつつある。筆者は,本制度の創設にかかわった者の1人として,本法の適正な運用にご尽力くださっている関係各位に敬意と感謝の意を表したうえで,ここに,本法施行の成果と今後に残される課題について論じさせていただく。

参考文献

1) 仙波恒雄:第36回日本精神科病院協会精神医学会 シンポジウムⅢにおける発言.2008
2) 和田久美子,田中奈緒子,中屋淑,他:医療観察法申し立て対象者225例の特性と処遇決定の現状.臨精医 37:415-423,2008
3) 八木深:指定医療機関運営の現状 全国統計H20/9/10時点(非公式統計).2008
4) 山上皓:精神障害と犯罪.精神医学 36:786-797,1994
5) 山上皓,小西聖子,吉川和男,他:触法精神障害者946例の11年間追跡調査(第一報)―再犯事件487件の概要.犯罪誌 61:201-206,1995
6) 山上皓:我が国における触法精神障害者処遇の現状と問題点.精神経誌 102:15-22,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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