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文献詳細

雑誌文献

精神医学50巻11号

2008年11月発行

文献概要

オピニオン・医療観察法の見直しに向けて

指定通院医療施設であり,精神科救急に対応している病院の立場から

著者: 藤村尚宏1

所属機関: 1財団法人精神医学研究所附属 東京武蔵野病院

ページ範囲:P.1055 - P.1058

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はじめに

 民間病院において,医療観察法への取り組みには,いわゆる鑑定入院1)と指定通院医療(以下,指定通院と略記)の2つがある。鑑定入院は,経済的メリットが大きいためか,かかわっている病院は相当数あり,鑑定入院医療の質の問題はともかく量的には問題化していない。指定通院に関しては,受ける民間病院が限られていて数少ない。あわせて,必要十分な通院医療が行われていないのではないか?という問題が浮かび上がっている。この問題と課題の解決ができるような医療観察法の見直しが必要とされる。これから,鑑定入院も指定通院も比較的多く扱っている,精神科救急・急性期型の大規模精神科病院の立場から発言を試みる。なお,要旨は,2008年2月の第4回日本司法精神医学会で発表した。

参考文献

1) 藤村尚宏:医療観察法による鑑定入院の問題点.財団法人精神医学研究所 業績集第44輯(未刊)
2) 藤村尚宏:医療観察法関係パブリックコメント(厚生労働省社会・援護局 障害保健福祉部精神・障害保健課).2008年7月
3) 平田豊男:鑑定入院における医療的観察に関する研究.厚生労働科学研究補助金 医療観察法による医療提供のあり方に関する研究(研究代表者:中島豊爾).2008年3月
4) 日本弁護士連合会刑事法制委員会 編:Q & A心神喪失者等医療観察法解説.三省堂,2006
5) 東京武蔵野病院年報 2006年版,2007年版(未刊)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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