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短報
甲状腺クリーゼの経過中に,精神運動興奮と精神症状に連動したβブロッカー抵抗性の重篤な頻脈を来し,精神科介入を必要とした1例
著者: 羽多野裕1 津田真1 前林佳朗1 福居顯二2
所属機関: 1大津市民病院精神・心療内科 2京都府立医科大学付属病院 精神神経科
ページ範囲:P.361 - P.363
文献購入ページに移動甲状腺クリーゼでは交感神経亢進による頻脈がみられ,通常はβブロッカーで治療される3)。今回我々は,甲状腺クリーゼとthiamazoleの副作用による無顆粒球症を併発し,精神運動興奮などの激しい精神症状を呈し,さらにβブロッカーのみでは改善が得られない致死的な頻脈を生じた症例を経験したのでここに報告する。なお報告にあたって,患者本人の同意を得た。
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