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文献詳細

雑誌文献

精神医学51巻1号

2009年01月発行

文献概要

短報

急性の異常行動を伴う精神症状を呈した非ヘルペス性脳炎の2症例

著者: 林皓章1 山田恒1 井上幸紀1 吉村知穂1 岡崎純子1 松島章晃1 切池信夫1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科神経精神医学

ページ範囲:P.77 - P.80

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はじめに

 急性脳炎は,一般的に微熱,頭痛,項部硬直などの身体症状で発症するが,ときに精神症状や異常行動が前景にみられ,うつ状態,せん妄状態,情動障害,記憶障害を主症状として発症する場合がある。そのため,急性脳炎患者が一般身体科ではなく,精神科や心療内科を初診で訪れることも少なくない。

 今回,急性の異常行動を伴う精神症状を主訴に当科を受診し,非ヘルペス性脳炎と診断した2症例を経験したので若干の考察を加えて報告する。なお,本人のプライバシー保護のため病歴の一部を修正した。

参考文献

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2) Kennedy PG, Chaudhuri A:Herpes simplex encephalitis. J Neurol Neurosurg Psychiatry 73:237-238, 2002
3) 楠原智彦,庄司絋史,加地正英,他:非ヘルペス性急性辺縁系脳炎の存在について.臨床神経 34:1083-1088, 1994
4) 庄司絋史,浅岡京子,山本寛子,他:非ヘルペス性急性辺縁系脳炎.神経内科 59:9-13, 2003
5) 日本神経感染症学会:ヘルペス脳炎のガイドライン.Neuroinfection 10:78-87, 2005
6) 湯浅龍彦,根本英明,木村暁夫:精神症状で発症,比較的若年女性を冒し画像所見に乏しい急性可逆性辺縁系脳炎―4症例の報告と考察.神経内科 59:45-50, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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