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書評
―綾屋紗月,熊谷晋一郎 著―発達障害当事者研究―ゆっくりていねいにつながりたい
著者: 内山登紀夫1
所属機関: 1よこはま発達クリニック
ページ範囲:P.200 - P.200
文献購入ページに移動これは単なる私的記録ではない。普遍的な価値をもつ「研究書」だ。
著者の綾屋氏は,2006年にアスペルガー症候群の診断を受けた二児の母,熊谷氏は脳性まひの当事者で小児科医である。
感覚情報処理の問題は従来,自閉症スペクトラムに比較的特異的な特性であるとされながらその診断学的位置づけが明確にされず,本格的な研究も少なかった。その理由としては,感覚情報処理の偏りが客観的に観察できる事象(たとえば,耳ふさぎ)にとどまらず,主観的に語られる場合が多く「客観的なデータ」が得られにくいこと,感覚の偏りの在り方が非常にまちまちで年齢や個人によるバリエーションが大きいことなどがあげられよう。
著者の綾屋氏は,2006年にアスペルガー症候群の診断を受けた二児の母,熊谷氏は脳性まひの当事者で小児科医である。
感覚情報処理の問題は従来,自閉症スペクトラムに比較的特異的な特性であるとされながらその診断学的位置づけが明確にされず,本格的な研究も少なかった。その理由としては,感覚情報処理の偏りが客観的に観察できる事象(たとえば,耳ふさぎ)にとどまらず,主観的に語られる場合が多く「客観的なデータ」が得られにくいこと,感覚の偏りの在り方が非常にまちまちで年齢や個人によるバリエーションが大きいことなどがあげられよう。
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