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文献詳細

雑誌文献

精神医学51巻3号

2009年03月発行

資料

不登校を呈した高機能広汎性発達障害の臨床的検討

著者: 武井明1 宮崎健祐1 目良和彦1 松尾徳大1 佐藤譲1 原岡陽一1 鈴木太郎2 平間千絵3

所属機関: 1市立旭川病院精神科 2旭川圭泉会病院 3旭川福祉専門学校

ページ範囲:P.289 - P.294

文献概要

はじめに

 広汎性発達障害は,社会性の障害,コミュニケーションの障害,想像力の障害とそれに基づく固執傾向を主症状とする発達障害の総称で,その中で知的障害を持たない者は高機能広汎性発達障害(high-functioning pervasive developmental disorders;以下,HFPDDと略)と呼称されている5)。近年,不登校を伴ったHFPDDの増加が指摘されるようになったが,その実態を検討した報告はきわめて少ない2,4,8)

 今回我々は,不登校を主訴に精神科思春期外来を受診したHFPDDについて臨床的検討を行ったので報告する。

参考文献

1) 青木省三:不登校の治療と援助を再考する.精神科治療学 21:287-291, 2006
2) 浅井朋子,杉山登志郎:不登校.小児臨 57(増刊):1501-1507, 2004
3) 学校不適応対策調査研究協力者会議:登校拒否(不登校)問題について―児童生徒の「心の居場所」づくりを目指して.文部省中学校課内生徒指導研究会 編,今,登校拒否を考える.学校経営 37(臨時増刊):45-109, 1992
4) 桐山正成:思春期において不登校を呈した7例のアスペルガー障害の臨床的特徴.川崎医会誌 32:111-125, 2006
5) 杉山登志郎:高機能広汎性発達障害に見られるさまざまな精神医学的問題に関する臨床的研究.乳幼医・心理研 12:11-25, 2003
6) 多田早織,杉山登志郎,西沢めぐ美,他:高機能広汎性発達障害の児童・青年に対するいじめの臨床的検討.小児の精と神 38:195-204, 1998
7) 内山登紀夫:広汎性発達障害と不登校.齊藤万比古 編,不登校対応ガイドブック.中山書店,pp129-135, 2007
8) 山下淳:不登校と発達障害.埼玉小児医療センター医学誌 23:55-57, 2006
9) World Health Organization:The ICD-10 Classification of Mental and Behavioural Disorders:Clinical descriptions and diagnostic guidelines. WHO, Geneva, 1992(融道男,中根允文,小宮山実,他 監訳:ICD-10精神および行動の障害-臨床記述と診断ガイドライン(新訂版).医学書院,2005)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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