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書評
―貝谷久宣,不安・抑うつ臨床研究会(CRA) 編―非定型うつ病
著者: 朝田隆1
所属機関: 1筑波大学臨床医学系精神医学
ページ範囲:P.405 - P.405
文献購入ページに移動 さまざまにある精神疾患のうちで,近年もっとも大衆化路線にあるのはうつ病だなと思う。マスコミを賑わす自死,過労死,メンタルヘルスどれをとっても「へそ」にあるのがうつ病である。そして言うまでもなく,この「うつ病」の裾野は広い。そのようなうつ病圏疾患において対応に難渋するタイプの最大手と思われるのが,他責的なうつ病群ではなかろうか? 世上よく言われるように,うつ病者の性格傾向が自責的なメランコリー親和性から他責・自己愛・回避を特徴とするうつ病へとシフトした。こうしたケースでは多くの場合,抗うつ薬が効き難い。また治療者がややもすると引いてしまうような特有の性格傾向や行動パターンがある。
近年のわが国のうつ病類型においてこのようなタイプとして有名なものに,逃避型抑うつ(広瀬),退却型うつ病(笠原),ディスチミア親和型うつ病(樽味)などがある。
近年のわが国のうつ病類型においてこのようなタイプとして有名なものに,逃避型抑うつ(広瀬),退却型うつ病(笠原),ディスチミア親和型うつ病(樽味)などがある。
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