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研究と報告
修正型電気けいれん療法(ECT)のパルス波治療器およびサイン波治療器の使用調査
著者: 柴崎千代13 藤田康孝12 坪井きく子1 藤田洋輔1 岩本崇志1 中津啓吾1 小早川英夫1 大森寛1 竹林実12
所属機関: 1国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター 精神科 2国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター臨床研究部 精神神経科学研究室 3現・国立病院機構賀茂精神医療センター
ページ範囲:P.841 - P.848
文献購入ページに移動当センターでのパルス波治療器(パルス波)導入直後のECTの施行状況を,パルス波およびサイン波治療器(サイン波)の使用に着目し調査した。パルス波のみで治療を終了した患者(パルス波群)が13症例,パルス波からサイン波へ切り替えざるを得なかった症例(切り替え群)が12症例,従来型のサイン波のみ使用した患者(サイン波群)が11症例であった。パルス波で開始して約半数がサイン波への切り替えが必要であり,有効なけいれん発作が得られなかった場合が多かった。ECTの治療効果や薬物投与量は3群間で差はなかったが,セッション数,副作用,在院日数において切り替え群が有意に多かった。したがって,今後サイン波への切り替え症例を減少させる工夫が必要であると考えられた。
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