文献詳細
短報
Sertralineによるアパシー症候群が疑われた1例
著者: 中津啓吾1 大森寛1 小早川英夫1 藤田康孝12 岩本崇志1 坪井きく子1 藤田洋輔1 竹林実12
所属機関: 1国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター 精神科 2国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター臨床研究部
ページ範囲:P.57 - P.60
文献概要
セロトニン再取り込み阻害薬(以下SSRI)による有害事象として,海外においてはSSRI誘発性アパシー症候群(SSRI-induced apathy syndrome)が複数症例報告されているが,本邦では2008年に佐藤ら5)が,paroxetine投与後にapathyが出現した1例を報告したのみである。
今回,我々は不安を伴う抑うつ状態に対し,本邦3番目のSSRIであるsertraline hydrochloride(以下SER)を投与中にアパシー症候群と考えられる症状が出現し,同剤を減量することで軽快した症例を経験したので考察を加え報告する。
参考文献
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