文献詳細
巻頭言
臨床研究へのいざない:2題話し
著者: 古川壽亮1
所属機関: 1京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 健康増進・行動学分野(認知行動医学)
ページ範囲:P.1046 - P.1047
文献概要
心筋梗塞後に不整脈があると死亡率が高くなることは観察研究から明らかであったので,抗不整脈剤を投与して再発そして死亡を防ごうと考えるであろう。では本当にそのような治療をしたら死亡まで減るかを検討する臨床試験が行われたところ,不整脈そのものは減少したが総死亡率はかえって上昇することが明らかになり,急遽この試験は中止され治療指針を書き換えることになった。これを明らかにしたCAST研究2)は歴史的教訓として有名である。
参考文献
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