文献詳細
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WPW症候群を有するうつ病患者に修正型電気けいれん療法を試行した1例
著者: 小澤剛久1 臼井勝也1 森一也1
所属機関: 1医療法人五風会さっぽろ香雪病院
ページ範囲:P.1221 - P.1223
文献概要
修正型電気けいれん療法(modified electro-convulsive therapy;mECT)は全身麻酔下で行われ,安全性,有効性が高く,患者の苦痛も少ない治療法である。絶対禁忌はないといわれるが,狭心症,不整脈,動脈瘤などの心血管系疾患を有する場合は注意を要する。WPW(Wolff-Parkisnson-White syndrome)症候群は,正常の房室伝導系以外に副伝導路が存在し,特徴のある心電図所見として①PQ時間短縮,②デルタ波,③QRS幅延長,④ST・T変化がみられる。副伝導路の不応期が短い場合には,心房細動合併時に心室興奮が著しく増加し,まれに心室細動に移行し突然死の原因となる。ジギタリスやCa拮抗薬は副伝導路の伝導性を亢進するので禁忌となる。今回我々は,WPW症候群を有したうつ病患者にmECTを安全に試行した経験を得たので報告する。
参考文献
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