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文献詳細

雑誌文献

精神医学52巻3号

2010年03月発行

特集 総合病院精神科衰退の危機と総合病院精神医学会の果たすべき役割

総合病院精神科医師不足と診療報酬問題

著者: 横山正宗1 吉邨善孝1 藤原修一郎2

所属機関: 1済生会横浜市東部病院精神科 2地域精神医療ネットワーク

ページ範囲:P.229 - P.237

文献概要

はじめに

 ここ数年間,総合病院精神科病床の相次ぐ閉鎖や削減が進んでいる。このような医療機関の関係者らは危機感を募らせ,関連する議論を専門誌や学会などで繰り広げている。主に取り上げられる問題点としては,総合病院を辞める精神科医が増える中,新臨床研修制度導入後に大学医局などから医師の補充が難しくなったことなどによる人員不足や,病院経営の観点から収益性の低さを指摘され,非採算部門として切り捨てられていることの2点が挙げられる。この「人員不足と収益性の低さ」という問題は,そのまま「総合病院精神科を取り巻く医療環境と診療報酬」という議論につながっていくのが常であり,本稿もそれらに関することを中心に話を進めたい。

参考文献

1) 藤原修一郎:シンポジウム 危機に瀕する総合病院精神科 再生は可能か 総合病院精神科再生の処方は可能か.精神経誌 110:1082-1089,2008
2) 小林孝文:総合病院精神科の現状と問題点.臨精医 35:501-509, 2006
3) 八田耕太郎,中嶋義文,杉山直也,他:【精神科医の仕事】精神科医の仕事とは何か.こころのりんしょうà・la・carte 27:563-573, 2008
4) 佐藤茂樹:特集 入院の診立て・判断Ⅰ 在院日数短縮指針(厚労省)の吟味(長所と短所)―総合病院精神科の場合.精神科治療学 24:285-290,2009
5) 社会保険研究所 編:社会保険・老人保険診療報酬.医科点数表の解釈.平成20年4月版.社会保険研究所,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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