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文献詳細

雑誌文献

精神医学52巻3号

2010年03月発行

文献概要

特集 総合病院精神科衰退の危機と総合病院精神医学会の果たすべき役割

精神科医療の現状と課題―身体合併症への対応を中心に

著者: 林修一郎1

所属機関: 1厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 精神・障害保健課

ページ範囲:P.249 - P.256

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はじめに

 人口構成や疾病構造の変化,医療の質の高まりなど,さまざまな要因から,精神科医療を取り巻く環境は変わりつつある。このような状況の中で,国民のニーズに応え,現場の医療関係者の方々のさまざまな努力を支えることができるような医療政策を進めていく必要がある。

 本稿では,わが国の精神医療の提供体制について,マクロ的な視点からの検討を紹介したい。今後の精神医療において,総合病院精神科の役割はきわめて重要であり,なかでも精神疾患と身体の傷病の両方を有する患者の診療機能の充実が最も求められていることから,身体合併症への対応を中心に論じたい。また,それ以外の話題も含めて,総合病院精神科に関連する医療政策の方向性についてご紹介したい。

参考文献

1) 河西千秋:救命救急センターにおける自殺未遂者への支援と自殺再企図予防方略の開発.学術の動向(2008年3月号):39-43,2008
2) 厚生労働省:今後の精神保健医療福祉のあり方に関する検討会 第17回資料,2009
3) 厚生労働省:今後の精神保健医療福祉のあり方に関する検討会報告書「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて」,2009(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/09/s0924-2.html)
4) 厚生労働省:中央社会保険医療協議会基本問題小委員会資料(2009年11月4日)
5) 厚生労働省:平成20年 病院報告,2009
6) 厚生労働省:平成20年 患者調査,2009
7) 厚生労働省:平成20年 医師・歯科医師・薬剤師調査,2009
8) 丸田真樹,大塚耕太郎,中山秀紀,他:岩手県高度救命救急センターにおける自殺未遂者の年代による比較検討.岩手医誌 58:119-131,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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