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文献概要
症例
〈症例〉 75歳,男性。
主訴 大声の寝言など異常な行動がある。
生活歴 同胞5人第2子。名門大学卒業後,建築関連会社に就職。28歳で結婚して2子あり。
現病歴 X-25年(50歳)頃よりうたた寝をして起き出し,数分ほどぽーっとして奇異な言動をし,声かけに目覚めることが何度かあり,妻は「仕事のストレスのせい」と考えていた。50歳代,栄転した頃,夜間睡眠中に起き上がり目が覚め,夢の中でドアを開けようとしたなどの睡眠行動障害が年に2~3回あった。X-16年(59歳)頃より,大声の寝言があり,いびきや睡眠時無呼吸もあり,睡眠中の体動が激しく,同室では安心して眠れないため,妻は安全のため別室で眠るようになった。定年後,会社に依頼され役員となった。一方で,生来健康で,趣味の社交ダンスや山登りを積極的に続けていた。X-2年(73歳),腰椎圧迫骨折のためA病院で骨セメント療法を受けた後,社交ダンスや山登りはできなくなった。同年,睡眠中に部屋を散らかしたり,寝言で大声を出したりし,睡眠行動障害が週に1~2回に増えた。寝酒をした日に頻度が高い傾向を認めた。
〈症例〉 75歳,男性。
主訴 大声の寝言など異常な行動がある。
生活歴 同胞5人第2子。名門大学卒業後,建築関連会社に就職。28歳で結婚して2子あり。
現病歴 X-25年(50歳)頃よりうたた寝をして起き出し,数分ほどぽーっとして奇異な言動をし,声かけに目覚めることが何度かあり,妻は「仕事のストレスのせい」と考えていた。50歳代,栄転した頃,夜間睡眠中に起き上がり目が覚め,夢の中でドアを開けようとしたなどの睡眠行動障害が年に2~3回あった。X-16年(59歳)頃より,大声の寝言があり,いびきや睡眠時無呼吸もあり,睡眠中の体動が激しく,同室では安心して眠れないため,妻は安全のため別室で眠るようになった。定年後,会社に依頼され役員となった。一方で,生来健康で,趣味の社交ダンスや山登りを積極的に続けていた。X-2年(73歳),腰椎圧迫骨折のためA病院で骨セメント療法を受けた後,社交ダンスや山登りはできなくなった。同年,睡眠中に部屋を散らかしたり,寝言で大声を出したりし,睡眠行動障害が週に1~2回に増えた。寝酒をした日に頻度が高い傾向を認めた。
参考文献
1) 古屋智英,國重和彦,堀口淳:抑肝散の投与で幻視が消失したレビー小体病の3症例.精神医学 49:417-420, 2007
2) 原田貴史,園本建:幻視と行動異常を主訴に来院し塩酸ドネペジルが著効した後期高齢女性の2症例.精神医学 50:705-708, 2008
3) 井上雄一:特集 精神疾患と睡眠マネージメント―最新の知見 レム睡眠行動障害.精神医学 51:659-668, 2009
4) Postuma RB, Gagnon JF, Vendette M, et al:Quantifying the risk of neurodegenerative disease in idiopathic REM sleep behavior disorder. Neurology 72:1296-1300, 2009
5) Shinno H, Kamei M, Nakamura Y, et al:Successful treatment with Yi-Gan San for rapid eye movement sleep behavior disorder. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry 32:1749-1751, 2008
6) Takahashi T, Mitsuya H, Murata T, et al:Opposite effects of SSRIs and tandospirone in the treatment of REM sleep behavior disorder. Sleep Med 9:317-319, 2008
7) 竹内暢,内村直尚,小鳥居湛,他:レム睡眠行動障害における患者背景の検討.精神医学 44:1241-1245, 2002
8) 山本克康,内村直尚:睡眠時随伴症(2) レム睡眠行動障害に対するパロキセチンの有効性の検討.臨床脳波 50:487-493, 2008
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