文献詳細
研究と報告
知的障害者入所更生施設利用者における強度行動障害とその問題行動の特性に関する分析
著者: 井上雅彦1 岡田涼23 野村和代4 上田暁史5 安達潤6 辻井正次3 大塚晃7 市川宏伸8
所属機関: 1鳥取大学大学院医学系研究科 2日本障害者リハビリテーション協会 3中京大学現代社会学部 4浜松医科大学 5赤穂精華園 6北海道教育学大学旭川校 7上智大学人間科学部 8東京都立小児総合医療センター
ページ範囲:P.639 - P.645
文献概要
本研究では,知的障害者入所更生施設2か所に入所する289名を対象に,強度行動障害と問題行動との関連についての調査を行った。施設担当職員が,各入所者について,強度行動障害判定基準項目,異常行動チェックリスト(ABC-J)および不適切行動の評定を行った。その結果,強度行動障害得点の高さとABC-Jにおける興奮性や常同行動の高さとの関連が示された。また,強度行動障害判定基準項目と不適切行動の評定との相関について,家出や盗み,放火などの項目とは正の関連が示され,不適切な言語や嘘,騙しなどの言語面での不適切行動とは負の関連が示された。知的障害者入所更生施設における強度行動障害者の問題行動の特性について論じた。
参考文献
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