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短報
中学生における非行行為の経験率―単一市内における全数調査から
著者: 望月直人1 岡田涼2 谷伊織13 大西将史1 辻井正次2
所属機関: 1浜松医科大学子どものこころの発達研究センター 2中京大学現代社会学部 3東海学園大学人文学部人文学科
ページ範囲:P.667 - P.670
文献購入ページに移動青少年の非行問題は,学校内や地域における対応が必要とされる。学齢期では中学生の非行少年率が最も高く2),その教育的対応や実態把握が大きな課題となっている。
非行という言葉は,一般的には未成年の反社会的行動の意味である少年非行としてとらえられることが多い3)。少年非行は法的概念として少年法で扱われており,「①14歳以上20歳未満の少年による犯罪行為,②14歳未満の少年の触法行為,③20歳未満の虞犯」とされる。警察では,その前段階として深夜徘徊,喫煙,飲酒などを,「不良行為」と名付けている1)。非行という言葉自体が一般用語でもあるために,一般的理解と法的理解が混同して用いられることが多い。本研究では,中学生を対象とすること,その世代では窃盗などの軽微な犯罪や不良行為が多数を占めることから,深夜徘徊,喫煙,万引きなどの反社会的な望ましくない行為を非行行為としてとらえる。
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