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文献詳細

雑誌文献

精神医学54巻11号

2012年11月発行

文献概要

私のカルテから

前頭側頭型認知症と誤診しそうになったアルツハイマー病を合併した躁病の1例

著者: 平山啓介1 寺田整司2

所属機関: 1医療法人愛善会由良病院精神科 2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経病態学

ページ範囲:P.1163 - P.1165

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はじめに

 精神疾患の鑑別診断をするにあたっては,まず患者の訴えを問診によって適切に症状として評価し,その症状と他覚的所見から鑑別診断を考えていくことが基本である。前頭側頭型認知症fronto-temporal demetia(FTD)は特徴的な行動障害を認める認知症である。今回,その特徴的症状を疑わせる家族の言葉に引きずられて,FTDと誤診をしそうになった1例を経験したので報告する。なお,患者と家族より匿名であることを条件に論文掲載の同意を得ている。

参考文献

1) McKhann G, Drachman D, Folstein M, et al:Clinical diagnosis of Alzheimer's disease:Report of the NINCDS-ADRDA Work Group under the auspices of Department of Health and Human Services Task Force on Alzheimer's Disease. Neurology 34:939-944, 1984
2) Neary D, Snowden JS, Gustafson L, et al:Frontotemporal lobar degeneration:A consensus on clinical diagnostic criteria. Neurology 51:1546-1554, 1998
3) Rascovsky K, Hodges JR, Knopman D, et al:Sensitivity of revised diagnostic criteria for the behavioural variant of frontotemporal dementia. Brain 134:2456-2477, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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