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研究と報告
医療観察法による通院医療患者に対する訪問看護ステーションからの訪問看護の実態―多職種カンファレンス実施率とその内容の特徴
著者: 萱間真美1 瀬戸屋希2 角田秋1 佐藤茂樹3 松原三郎4 立森久照5 大串悦子1 仲野栄6 上野桂子7 小川忍8
所属機関: 1聖路加看護大学 2前聖路加看護大学 3日本赤十字社成田赤十字病院 4医療法人財団松原愛育会松原病院 5国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 6社団法人日本精神科看護技術協会 7社団法人全国訪問看護事業協会 8社団法人日本看護協会
ページ範囲:P.491 - P.499
文献購入ページに移動本研究では,訪問看護ステーションからの精神科訪問看護を利用している医療観察法の対象者71名とそれ以外の訪問看護対象者477名について,対象者の特徴とカンファレンス実施の状況について比較した。
医療観察法の対象者では,気分障害の割合が高く,単身生活者が多く,ホームヘルプ利用が少なかった。またカンファレンスを実施している割合が高く,そのコーディネートを担当しているのは主に社会復帰調整官であった。医療観察法による訪問看護では,制度の特徴からカンファレンスで情報共有や診立てを丁寧に実施しやすいと考えられた。一方で,さまざまな社会資源とつながりにくくサービス提供に困難を生じやすい実態が明らかとなり,福祉サービスとの連携やサービス担当者のサポート機能の充実など今後検討が必要であると考える。
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