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うつ病を伴う口腔灼熱感症候群にpregabalinが有効であった1例
著者: 矢野智宣1 牧安紀1 井上真一郎1 岡部伸幸1 寺田整司1 内富庸介1
所属機関: 1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経病態学
ページ範囲:P.621 - P.623
文献購入ページに移動口腔灼熱感症候群(Burning Mouth Syndrome;BMS)は,口腔粘膜に病変等の変化が無いにもかかわらず,口腔内の灼熱感やそれに類似する疼痛が持続する状態と定義され,従来舌痛症と呼ばれていたものもBMSに含まれる。歯科や口腔外科を受診しても器質的な原因を指摘できず,心因性疼痛を疑われ精神科に紹介されてくることも多い。またBMSの患者はうつ病などの精神疾患の合併が多いとされており3),精神科診療の中で遭遇することもまれではない。BMSの治療としては,薬物治療や認知療法を含めた精神療法にて対応されてきたが,しばしば難治性・遷延性で治療に難渋する症例も多い。今回,我々はCaチャンネルα2δリガンドであるpregabalin(PGB)によりBMSの症状が軽減した症例を経験したため報告する。なお,発表に際して患者から同意を得ており,匿名性にも配慮した。
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