icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学55巻1号

2013年01月発行

資料

ひきこもり大学生に対するデイケア参加の意義に関する検討―保健管理センターでの支援事例へのインタビューを通して

著者: 川乗賀也1 山本朗2 宮西照夫23

所属機関: 1国保野上厚生総合病院 2和歌山大学保健管理センター 3紀の川病院

ページ範囲:P.37 - P.43

文献概要

抄録

 和歌山大学保健管理センターでは,大学生のひきこもり事例に対し,2002年に「ひきこもり回復支援システム」を構築し,2010年には学内にデイケア室を設け,支援を行ってきた。今回,デイケア室を利用し,ひきこもりが改善した4事例を対象にインタビューを行った。その結果,ひきこもりに至る要因として全員に対人関係の困難が想定されるなどし,社会的スキルを伸ばす場所としてのデイケアの意義が再確認された。また,デイケア室が大学内に存在するため,デイケア利用により大学に仲間ができ,本人の孤立感軽減や仲間からの具体的支援を受けやすいこと,自らの回復過程がイメージしやすいことなどの利点も想定された。

参考文献

1) 井出草平:ひきこもりの社会学.世界思想社,2007
2) 厚生労働省:ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン.厚生労働省報道発表資料.2010年5月19日〈http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000006i6f.html〉(2011年2月19日)
3) 宮西照夫:社会的ひきこもりの社会への再参加時における説明.精神科臨床サービス5:505-508, 2005
4) 宮西照夫:ひきこもりと大学生.学苑社,2011
5) 西園昌久:精神分裂病の治癒可能性.福岡大学医学部紀要 10(3):193-203, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら