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文献詳細

雑誌文献

精神医学55巻12号

2013年12月発行

文献概要

私のカルテから

LOH(late-onset hypogonadism)症候群が疑われたが,薬物療法とリワークケアで軽快した大うつ病性障害の症例

著者: 三田達雄1 桐山知彦1 竹本千彰1 内海浩彦1

所属機関: 1医療法人内海慈仁会有馬病院

ページ範囲:P.1191 - P.1193

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はじめに

 いわゆる男性更年期障害を主訴とする患者にはうつ病患者が混入しがちで,日本泌尿器科学会は病態を医学的に的確に表現した加齢男性性腺機能低下(late-onset hypogonadism;LOH)症候群という用語を採用した2)。我々は,泌尿器科でLOH症候群と診断されたが,テストステロン補充療法を受けなかったにもかかわらず,薬物療法やリワークケアにより精神症状の改善とともに血中テストステロン濃度も回復した大うつ病性障害の症例を経験した。

 本報告については,患者本人の同意と倫理委員会の承認を得,症例の趣旨を妨げない範囲で病歴の一部を改変している。

参考文献

1) American Psychiatric Association原著,高橋三郎,大野裕,染矢俊幸訳:DSM-Ⅳ精神疾患の診断・統計マニュアル,第4版.医学書院,1996
2) 日本泌尿器科学会/日本Men's Health医学会編集:加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)診療の手引き.じほう,2007
3) Shores MM, Sloan KL, Matsumoto AM, et al:Increased incidence of diagnosed depressive illness in hypogonadal older men. Arch Gen Psychiatry 61:162-167, 2004
4) 内海浩彦,竹本千彰,三田達雄:うつ病リワーク入院における認知行動療法.日精協誌31:38-43, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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