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雑誌目次

論文

精神医学55巻2号

2013年02月発行

雑誌目次

巻頭言

医学統計における感染症学入門

著者: 川﨑康弘

ページ範囲:P.102 - P.103

 昔から研究者のかかる病気として(統計的)有意症(significantosis)が知られており,近年,パソコンで手軽に統計処理ができるようになったおかげで,この病気に罹患する初学者が増えたという。統計的検定においてp値が5%を前後することに一喜一憂する軽症から,研究の運命がかかっていると考える重症まで,程度はさまざまである。最も重篤な例では有意性を示す*印がないのに,あるように見えてしまう幻覚症状が生じ,捏造データが独り歩きして社会問題になることもあることは,世間を騒がせたiPS細胞の臨床応用をめぐる顛末で記憶に新しい。感染すると,ある一つの領域において研究施設内で簡単に蔓延するが,領域や施設が違うと感受性が極端に下がり,濃厚に曝露されても感染しないものである。所見の臨床的意義が全く見えなくなってしまう病態失認を必ず合併しており,有意性の意義(significance of significant)をはき違えてしまうことが病気の本態である。所見の確からしさを判定する際に,「有意性の*印はあくまで必要条件にすぎない,時には必要条件ですらない」ことを心得ているだけで感染しにくいものだが,いったん感染すると治療は難渋をきわめることが多い。

 統計的に有意ということは観察された変化が医学的に有意義だという内容を含まないし,5%で有意よりも1%で有意のほうが大きく変化しているという直接的な内容も含まない。変化がないという帰無仮説が推計によって検討されるのみで,所見の解釈を行うことの外的動機付けにすぎない。実験計画の段階で想定された作業仮説が証明されたと考えることも危険で,たかだか,データは作業仮説と矛盾しなかったという程度であり,その証明は統計検定によるのではなく,医学における現実問題を扱うべきである。「有意」という言葉の統計的意味は検定統計量(t値)の定義式に端的に表わされている。t値とは標本平均と基準値の差を標準誤差で割った値であるから,定義式の分子にある標本平均と基準値の隔たりが区別できない程であっても,分母の標準誤差を小さくすればt値は大きくなる。標準誤差は標準偏差を症例数の平方根で割った値であるから,標準偏差が大きくても症例数を増やせばいくらでも分母を小さくできる。したがって,例数さえ稼げばどんな実験でも結果を有意にすることができる,つまり致死的なデータであっても諦めずに努力を続ければ計算上は蘇生させることが可能なのである。

研究と報告

広義の摂食障害分類法(BCD-ED)を用いた摂食障害の病型分類について

著者: 中井義勝 ,   任和子

ページ範囲:P.105 - P.111

抄録

 広義の摂食障害分類法(BCD-ED)を用いて摂食障害の病型分類を行い,その有用性を検討した。摂食障害患者1,029例を対象とした。DSM-IV分類で特定不能の摂食障害(EDNOS)は45.1%であった。BCD-EDによる病型分類では神経性食欲不振症とその類似疾患(AN-BSD)は47.0%,神経性過食症(BN)-BSDは42.5%,むちゃ食い障害(BED)-BSDは9.0%,EDNOSは1.5%であった。摂食障害調査票(EDI)と摂食態度検査(EAT)による精神的変数の病型鑑別効果量は,BCD-ED分類はDSM-IV分類に比し低かった。BCD-EDによる摂食障害の病型分類はEDNOSの割合を著明に減少させたが,精神的変数の病型鑑別力はDSM-IVに比し悪かった。

Aripiprazoleが奏効した周期性精神病の1例

著者: 田川亮 ,   山田恒 ,   後藤彩子 ,   岩本行生 ,   橋本博史 ,   井上幸紀

ページ範囲:P.113 - P.119

抄録

 周期性精神病は,月経周期に一致して周期性経過をとる精神病症状が発現する疾患である。抗精神病薬は効果に乏しく経過を遷延させる可能性があり,未だ治療法は確立されていない。今回我々は周期性精神病と診断し,aripiprazoleが奏効した症例を経験した。症例は20歳,女性。19歳時「借金取りが家に来て殺される」という妄想や支離滅裂な言動にて発症した。周期的に症状の増悪,寛解がみられ,症状増悪期に必ず月経を認めた。当院に転院しaripiprazole開始後早期に症状は軽快し,その後2年間症状の再燃なく経過した。Aripiprazoleはその特異な受容体作用から周期性精神病にも効果がある可能性が示唆された。

パニック障害とてんかん性不安発作“ictal fear”の臨床的相違

著者: 加藤悦史 ,   田所ゆかり ,   大島智弘 ,   兼本浩祐

ページ範囲:P.121 - P.127

抄録

 パニック障害とてんかん性不安発作“ictal fear”はともに不安発作が出現する。今回我々はパニック障害43例の臨床的特徴を検討し,以前に兼本らが報告した情動発作を呈した47例のてんかん患者のうち,てんかん性不安発作を呈した41例との比較検討を行った。その結果,パニック障害ではてんかん性不安発作と比較して発症年齢,初診時年齢,予期不安,広場恐怖が有意に高く,続発する意識消失,実体的意識性が有意に低かった。さらに発作持続時間,不安の内容も両者の鑑別点になる可能性があり,詳細な病歴聴取が重要であると考えられた。

短報

Duloxetine追加によって統合失調症2症例の症状を改善する

著者: 融道男

ページ範囲:P.129 - P.133

はじめに

 Duloxetine(Du)は,ラット前頭前野における,ノルアドレナリン(NA),セロトニン(5-HT),ドパミン(DA)濃度を増加させるという報告1,8)がある。また,臨床ではDuを,抗精神病薬に追加投与して統合失調症の陰性症状が改善したという症例報告20)がある。

 統合失調症に対して,Duは適応外であるが,quetiapine,aripiprazole,perospironeに追加投与して改善を示した2症例について報告する。この2症例は,Duの追加増強で,統合失調症に伴う陽性症状や不快随伴症状に対して改善を得たはじめての治療例16)であり,新しい薬理メカニズムの存在が示唆される。

少量のAripiprazole投与と支持的精神療法が有効であった思春期妄想症の1例

著者: 本間正教 ,   加藤秀明

ページ範囲:P.135 - P.138

抄録

 自己臭妄想を伴い12年間にわたる引きこもりを呈した29歳,男性の思春期妄想症の治療経過を報告した。支持的精神療法に加えてaripiprazole 6mgの単剤投与をしたところ,症状が著明に改善しaripiprazoleは有効であった。AripiprazoleはdopamineD2受容体への作用のみならず,5-HT1A受容体および5-HT2A受容体への作用も有しており,ドパミン系だけでなくセロトニン系を安定化させる作用によっても症状改善がもたらされた可能性を推測した。思春期妄想症は精神療法的関与が最も大切であるが,個々の思春期妄想症の病態に合った薬物療法も症例を重ね検討していく必要がある。

低用量Quetiapineで脳波異常を来した妄想性障害の1例

著者: 岡松彦 ,   仲唐安哉 ,   大宮友貴 ,   河合剛多 ,   亀山梨絵 ,   栗田紹子 ,   櫻井高太郎 ,   中川伸 ,   井上猛 ,   小山司

ページ範囲:P.139 - P.143

抄録

 25歳,女性,妄想性障害。既往歴に特記事項なし。Quetiapine 100mgを服用中に脳波異常を来した。安静閉眼覚醒時に全般性の高振幅徐波を頻回に認めた。脳波異常を来し得る器質因は認めなかった。Quetiapineを中止後,脳波異常は速やかに改善し,olanzapine 5mgに変更後は脳波異常を認めなかった。Quetiapineは他の抗精神病薬と同様,低用量であっても脳波異常を誘発する可能性があり,疑った場合には中止や他剤への変更を検討すべきであると考えられた。

TRH療法により高圧酸素療法が可能となり改善を得た間歇型一酸化炭素中毒の1例

著者: 大盛航 ,   豊田麻里 ,   増田正幸 ,   板垣圭 ,   柴崎千代 ,   中津啓吾 ,   小早川英夫 ,   竹林実

ページ範囲:P.145 - P.149

抄録

 間歇型CO中毒は,高圧酸素療法(HBO)以外に確立した治療法はほとんどない。症例は40歳代男性。練炭自殺企図後に,他院でHBOを導入されたが,不穏のため中止となり,当科転院となった。間歇型CO中毒と診断しHBOを再導入したが,重度の認知症症状のため,中止せざるを得なかった。TRH療法を導入したところ,従命困難などの精神症状が改善し,HBO再開可能となり,最終的に病前の日常生活水準まで改善した。したがって,間歇型CO中毒に対して,HBO導入困難例にはTRH療法が有効な可能性があると考えられた。また,認知機能評価として画像検査以外にFABなどの前頭葉機能検査が有用であり,HBO施行回数の判断指標となった。

資料

救命救急センターより紹介された思春期自殺企図例

著者: 土岐茂 ,   光元麻世 ,   日域広昭 ,   町野彰彦 ,   岡本泰昌 ,   谷川攻一 ,   山脇成人

ページ範囲:P.151 - P.156

抄録

 思春期は自我同一性確立と経済的自立,性成熟を果たす特異な発達段階である。自傷行為は女性に多く,発達課題における葛藤を回避し,周囲に援助を希求する側面もあるとされる。本稿では,X年1月から,X+3年2月の間に,救命救急センターより,当科へ紹介された20歳未満の自殺企図例15名(連続サンプル)に関して,自殺企図方法と治療状況,診断,転帰などを検討した。女性が8割を占め,両親の離婚を半数が経験し,相談相手を母親あるいは「いない」と答えていた。適応障害や解離性障害,情緒不安定性パーソナリティー障害の診断を受け,大量服薬していたものが9割であった。大都市圏に比べ,摂食障害・物質依存の合併や反復例の割合は少なかった。対人関係の悩みから,援助希求的に企図するものが多く,自傷への対処や情緒・衝動の制御,認知・行動の修正を中心に,対人関係技能や家族への支援も必要であると思われた。コンサルテーション・リエゾンサービスでは自傷状況の把握に努め,発達評価や家族力動の理解,医療福祉情報をかかりつけ医と患者,家族に伝えることで,長期の治療を支援することができると考えられた。

児童思春期精神科に緊急入院した広汎性発達障害患者に関する臨床的検討

著者: 宮崎健祐 ,   近藤直司 ,   森野百合子 ,   田中哲 ,   市川宏伸

ページ範囲:P.157 - P.165

抄録

 緊急入院を要した広汎性発達障害(pervasive developmental disorder;PDD)の患者への治療や支援方法ついて明らかにすることを目的として,当科へ緊急入院した広汎性発達障害の患者の臨床的特徴と入院治療の方法論と有効性について検討した。その結果,高機能PDD患者では未診断のケースや不登校を来しているケースの割合が多かった。知的障害を合併するPDD患者では家族や施設職員などのケアする者の休息のため一時的にケアを代わりに行ういわゆるレスパイト的な入院や身体治療が必要なケースなどが存在することなどが明らかになった。これらのことから,PDDに対する早期からの気づきや支援の充実,身体治療科との連携,PDD患障害患者の急性期治療モデルの確立などが必要となってくると考えられた。

統合失調症認知機能簡易評価尺度日本語版(BACS-J)標準化の試み

著者: 兼田康宏 ,   住吉太幹 ,   中込和幸 ,   池澤聰 ,   大森哲郎 ,   古郡規雄 ,   功刀浩 ,   松尾淳子 ,   宮本聖也 ,   中村純 ,   久住一郎 ,   岡久祐子 ,   小林正義 ,   岡村愛子 ,   鈴木雄太郎 ,   管心 ,   尾崎紀夫 ,   吉田泰介 ,   長田泉美 ,   加藤淳一 ,   浦田暁菜 ,   佐久間寛之 ,   永嶌朋久 ,   石郷岡純 ,   船橋英樹 ,   羽下路子 ,   赤澤将文 ,   芳賀大輔 ,   羽鳥乃路 ,   原田俊樹 ,   中谷真樹 ,   児嶋亮 ,   上原優子 ,   松本香子

ページ範囲:P.167 - P.175

抄録

 認知機能障害は統合失調症の中核症状であり,患者の社会機能予後に対して精神病症状以上に大きな影響を及ぼすと考えられている。我々は簡便で鋭敏な認知機能評価のため,統合失調症認知機能簡易評価尺度(Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia;BACS)の日本語版(BACS-J)を作成した。このたび,BACS-J標準化のため健常者709名のデータを収集し,その内,性別および学歴を考慮した292名のデータを解析したので報告する。平均年齢(標準偏差)は36.7(13.5)歳,平均教育年数は14.6(2.2)年であった。結果として,年齢とすべてのBACS-J各下位検査およびcomposite scoreとの間に統計学的に有意な相関を認めた。また,言語性記憶課題においてのみ,女性のほうが男性よりも得点が統計学的に有意に高かった。さらに,教育年数と言語性記憶課題,言語流暢性,ロンドン塔検査,そしてcomposite scoreとの間に統計学的に有意な相関を認めた。本研究結果に基づき,年代および性別を考慮したz-score/T-scoreの算出が可能である。

向精神薬服用患者に対する副作用チェックシートの有用性に関する検討

著者: 吉川明良 ,   和田健 ,   安永顕子 ,   渡辺美和 ,   開浩一

ページ範囲:P.177 - P.184

抄録

 向精神薬服用中の患者では副作用の出現が服薬アドヒアランスに大きく影響することが指摘されている。入院患者に対して面接により副作用のモニタリングを行うが,時間的制約,患者の認識不足などから,十分な評価が行えていないと考えられる。そこで自己記述式の全17項目からなる副作用チェックシート(以下,シート)を導入して,副作用の出現状況および苦痛度を調査した。視力障害,下痢,動悸,性欲減退,生理不順の5項目はシートのみで確認された。苦痛度は,胃腸障害,下痢,嘔気,便秘の順に消化器症状が上位を占めた。入院中の患者に対してシートを用いることで,面接のみでは把握できない副作用の確認,より詳細な評価が可能になった。

紹介

DSM-5発刊前の最新動向―フィールドトライアルの結果を中心に

著者: 松本ちひろ ,   丸田敏雅 ,   飯森眞喜雄

ページ範囲:P.185 - P.192

抄録

 DSMは2013年における第5版の完成・出版に向け,改定作業が最終段階を迎えている。2012年5月の第165回米国精神医学会議においてDSM-5最終草案に関するマラソンシンポジウムが開催され,最終草案に至るまでの経緯に加えフィールドトライアルの結果が発表された。信頼性に関する結果はおおむねDSM-Ⅲ,DSM-Ⅳ作成時を大きく下回る数値であり,これは米国内外において懸念の声を招く結果となった。本稿はフィールドトライアルの結果のみにとどまらず,DSM-ⅣとDSM-5作成時におけるフィールドトライアルの実施条件を比較検討するものであり,ひいては診断分類システムにおける信頼性の果たすべき役割について問うものである。

「精神医学」への手紙

季節性感情障害(夏季型)は双極性障害か

著者: 山口成良 ,   望月崇行

ページ範囲:P.194 - P.194

 〈症例〉 本誌に発表した「季節性感情障害のsummer depressionの1症例」であるが,最近4年間に毎年夏季(6~9月)に大うつ病エピソードを繰り返し,抑うつ気分,意欲低下,食欲減退,不眠などメランコリー型の特徴を示していた。すなわち,秋から来年春にかけて外来に通院してSSRIと三環系・四環系抗うつ薬を規則的に服用し,6~10月は外来に来なくなり,家にひきこもって抗うつ薬も服用していない状態であった時点で,本誌3)に報告した。

 その後病前性格として,会社では社交的であったという生活歴を参考にして,双極Ⅱ型障害を考え,Ⅹ+8年12月から気分安定薬(mood stabilizer)として炭酸リチウム400mgを1日1回,従来投与していた抗うつ薬に上積みして投与した。Ⅹ+10年夏季から家にひきこもることなく,1年を通じて外来受診を続け,抗うつ薬を漸減し,Ⅹ+12年10月現在,抗うつ薬はすべて抜去し,炭酸リチウム400mgと睡眠薬の投与だけとなっている。不十分ながら,家事をしたり,犬の散歩をしたりしている。

連載 東日本大震災・福島第一原発事故と精神科医の役割・2

カタストロフィ―その時精神科医は何を感じたか

著者: 前田正治

ページ範囲:P.195 - P.203

 「震災当時のことですか。正直なところ,あまり当時のことを話したり書いたりする気にならないんですね。東北人だからかもしれない。ただあの頃は,あまりにも大変で,いつもいらいらしていていました。自分でもよく頑張ったとは思うんですけど,そう,あまり覚えていないことも多いんですよね。」

 (岩手県沿岸部で被災したある精神科医の言葉)

論文公募のお知らせ

テーマ:「東日本大震災を誘因とした症例報告」

ページ範囲:P.203 - P.203

「精神医学」誌では,「東日本大震災を誘因とした症例報告」(例:統合失調症,感情障害,アルコール依存症の急性増悪など)を募集しております。先生方の経験された貴重なご経験をぜひとも論文にまとめ,ご報告ください。締め切りはございません。随時受け付けております。

ご論文は,「精神医学」誌編集委員の査読を受けていただいたうえで掲載となりますこと,ご了承ください。

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次号予告

ページ範囲:P.204 - P.204

投稿規定

ページ範囲:P.205 - P.206

著作財産権譲渡同意書

ページ範囲:P.207 - P.207

編集後記

著者:

ページ範囲:P.208 - P.208

 しばらく前に,文部科学省から簡単な調査依頼があった。年度別に査読を受けた英文論文の数を出すようにということであった。全国的な結果は公表されていないようだが,所属の機関ではものの見事に2006年,2007年あたりから右肩下がりになっていたと記憶する。しかし大学が教育研究に使っている予算は決して減ってはいない。いろいろな外部資金を合わせるとむしろ微増であろう。ただし内部での配分をみると,業績を出している教員が研究費を多く獲得し,そうでない教員はじり貧で機関内格差が広がっている。このことはどの大学でもみられる現象らしいが,これが教育研究機関にとって良いことなのか,あるいは憂慮すべきことなのか。もう少し時間をみないと答えは出ないだろう。

 そのような中で,今月号も原著論文をはじめ,たくさんの論文で紙面を飾ることができたことは大変ありがたいことである。特に,研究と報告,短報,資料は本誌のメインで,日ごろより編集者一同常に気になるところでほっとしている。ただ,大学からの論文が少し減っているかもしれないとの印象もあった。

基本情報

精神医学

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-126X

印刷版ISSN 0488-1281

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