文献詳細
文献概要
資料
児童思春期精神科に緊急入院した広汎性発達障害患者に関する臨床的検討
著者: 宮崎健祐1 近藤直司1 森野百合子1 田中哲1 市川宏伸1
所属機関: 1東京都立小児総合医療センター児童思春期精神科
ページ範囲:P.157 - P.165
文献購入ページに移動緊急入院を要した広汎性発達障害(pervasive developmental disorder;PDD)の患者への治療や支援方法ついて明らかにすることを目的として,当科へ緊急入院した広汎性発達障害の患者の臨床的特徴と入院治療の方法論と有効性について検討した。その結果,高機能PDD患者では未診断のケースや不登校を来しているケースの割合が多かった。知的障害を合併するPDD患者では家族や施設職員などのケアする者の休息のため一時的にケアを代わりに行ういわゆるレスパイト的な入院や身体治療が必要なケースなどが存在することなどが明らかになった。これらのことから,PDDに対する早期からの気づきや支援の充実,身体治療科との連携,PDD患障害患者の急性期治療モデルの確立などが必要となってくると考えられた。
参考文献
掲載誌情報