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文献詳細

雑誌文献

精神医学55巻3号

2013年03月発行

文献概要

特集 SST最近の進歩と広がり

気分障害のリワークと再発防止を目指すSST

著者: 井上和臣1

所属機関: 1医療法人内海慈仁会内海メンタルクリニック・認知療法研究所

ページ範囲:P.253 - P.258

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はじめに

 近年,うつ病などの気分障害患者の職場復帰と再燃・再発防止を目的として,入院治療やデイケアを提供する医療機関が登場するようになった。本稿のタイトルであるリワークは,return to work,職場への復帰を意味する和製英語である。この名称を冠したうつ病リワーク研究会が2008年に発足して活動の輪を広げている。ホームページ(http://www.utsu-rework.org)から同研究会の会員医療機関が提供するプログラムをみると,認知行動療法(cognitive-behavioral therapy)が代表的なものとして実施されていることが分かる。

 本稿では,最初に社会生活技能訓練(social skills training;SST)と認知療法(cognitive therapy)の異同を述べ,次に気分障害のリハビリテーションに言及した後,職場復帰や再燃・再発防止を目的とするSSTの適用を論じることとする。

参考文献

1) American Psychiatric Association:Practice guideline for the treatment of patients with major depressive disorder, 3rd ed, 2010  (http://psychiatryonline.org/pdfaccess.ashx?ResourceID=243261&PDFSource=6)
2) 井上和臣:児童青年期にみられる精神的問題に対する認知療法.児童青年精神医学とその近接領域 53:265-270, 2012
3) 井上和臣,小谷友里,中澤千恵,他:認知療法・認知行動療法の拡がり―外来治療から入院治療と復職デイ・ケアへ.日本精神科病院協会雑誌 31(12):6-11, 2012
4) Kopelowicz A, Liberman RP:Integrating treatment with rehabilitation for persons with major mental illnesses. Psychiatric Services 54:1491-1498, 2003  (http://ps.psychiatryonline.org/article.aspx?articleid=87857)
5) Wright JH, Thase ME, Beck AT, et al:Cognitive Therapy with Inpatients:Developing a Cognitive Milieu. Guilford Press, New York, pp61-87, 1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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