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連載 東日本大震災・福島第一原発事故と精神科医の役割・3
東日本大震災以後の岩手医科大学におけるこころのケア活動について
著者: 大塚耕太郎123 酒井明夫23 中村光1 赤平美津子1 冨沢秀光23 佐藤瑠美子23 小久保ゆみ3 大杉美和子3 齋藤多佳子3 岩戸孝政3 岩戸清香23
所属機関: 1岩手医科大学医学部災害・地域精神医学講座 2岩手医科大学医学部神経精神科学講座 3岩手県こころのケアセンター(岩手医科大学)
ページ範囲:P.297 - P.302
文献購入ページに移動1.初動期
岩手医科大学では,附属病院災害対策本部が立ち上げられ,附属病院の災害対策に関することや,岩手県の災害医療支援計画に関することや,沿岸各地の避難所の診療支援の体制を整備した。また,岩手県などからの通常医師派遣要請に関わる医療支援体制にかかわることや長期滞在型の災害拠点病院などでの診療応援に関することや,大学としての行政への要望に関することなどの対応を行うために災害時地域医療支援室が設置され,被災学生の就学支援などについては学生支援対策室が担当した。これらの3組織が岩手医科大学東北地方太平洋沖地震緊急対策会議のもとにまとめられ,総合的な支援の組織体制を整備した。そして,2011年3月15日より3月22日まで,岩手医科大学における災害派遣医療チームにメンタルヘルス関連各科(精神科,心療内科,睡眠医療科)が加わり,岩手県沿岸での災害医療を開始した。そして,初動での災害現場での活動を行いながら,今後のこころのケアの在り方を計画立案した。
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