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文献詳細

雑誌文献

精神医学55巻4号

2013年04月発行

文献概要

連載 東日本大震災・福島第一原発事故と精神科医の役割・4

東日本大震災における宮城県の精神科医の活動

著者: 松本和紀12 小原聡子3 林みづ穂4 原敬造5 白澤英勝26

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科予防精神医学寄附講座 2みやぎ心のケアセンター 3宮城県精神保健福祉センター 4仙台市精神保健福祉総合センター 5医療法人社団原クリニック 6医療法人東北会東北会病院

ページ範囲:P.391 - P.400

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はじめに

 宮城県では,1978年に宮城県沖地震,1990年には宮城県北部地震,2008年には岩手宮城内陸地震を経験し,近々に予想されていた大地震に対する準備と警戒がなされていた。しかし,今回の東日本大震災は想定外の大災害であり,精神医療・保健・福祉の領域でも大きな被害とさまざまな混乱があった。ここでは,東日本大震災における宮城県内の精神科医の活動や役割について,精神科医療機関での被害や災害への対応,震災に対応した精神保健領域での活動などを通して振り返る。なお,紙面の都合もあり,県内の精神科医の活動をすべて網羅することはできないため文献や資料などにより入手できる情報を中心に主だった活動を紹介する。

参考文献

1) 荒木憲一:雲仙・普賢岳噴火災害による避難住民に対する精神保健活動 精神科医による危機介入.精神経誌 97:430-444, 1995
2) 粟田主一:災害精神医療の現状 老年精神医学領域の問題点と課題.老年精神医学雑誌 23:204-208, 2012
3) 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター:地域の潜在認知症患者の早期診断に関する調査研究事業報告書.2011
4) 原敬造:東日本大震災とこころのケア 原クリニックの取り組み.病院・地域精神医学 55:53-55, 2012
5) 林みづ穂:走り続けた5ヵ月間 仙台市における震災後メンタルヘルス対策の取り組み.精神医療 64:96-103, 2011
6) 林みづ穂:東日本大震災における子どものケア 精神保健福祉センターの立場から.児童青年精神医学とその近接領域 53:65-71, 2012
7) 本間博彰,小野寺滋実,高田美和子,他:東日本大震災と子どもの心のケアについて.児童青年精神医学とその近接領域 53:128-136, 2012
8) 加藤寛:日本における災害精神医学の進展 阪神・淡路大震災後の10年間をふり返って.精神医学 48:231-239, 2006
9) 木村勤:石巻・恵愛病院 暗闇の中で守り抜いた命.2011 東日本大震災の記録,浅野弘毅,他編,宮城県精神科病院協会,pp42-52, 2011
10) 樹神学,高橋玄,佐藤宗一郎,他:石巻こだまホスピタル 瓦礫と津波の中で陸の孤島となる.2011 東日本大震災の記録,浅野弘毅,他編,宮城県精神科病院協会,pp32-41, 2011
11) 松本和紀:東日本大震災における精神保健医療・宮城での経験から.治療の声 13:77-84, 2012
12) 三浦伸義,山川麻貴,上田一気:災害で高まった有床総合病院精神科のニーズ.総合病院精神医学 23:S150, 2011
13) 宮城秀晃:東日本大震災を体験して.精神科 19:582-585, 2011
14) 宮城県精神科病院協会:2011東日本大震災の記録.浅野弘毅,他編,宮城県精神科病院協会:2011
15) 小原聡子:東日本大震災における宮城での支援活動を通して 宮城県精神保健福祉センターの立場から.精神医療 64:104-112, 2011
16) 佐藤宗一郎,樹神學:宮城県の被災状況とその対応.老年精神医学雑誌 23:165-168, 2012
17) 新階敏恭,奥山保男:患者の命を守るために―大震災に私たちはどう立ち向かったか.精神科 19:571-576, 2011
18) 高階憲之:大災害が病院を襲った日.精神科 19:577-581, 2011
19) 山崎英樹:宮城県の被災状況とその対応 仙台市を中心に.老年精神医学雑誌 23:169-172, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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