文献詳細
研究と報告
日本版感覚プロフィールの標準化―信頼性および標準値の検討
著者: 伊藤大幸1 平島太郎2 萩原拓3 岩永竜一郎4 谷伊織5 行廣隆次6 内山登紀夫7 小笠原恵8 黒田美保9 稲田尚子10 原幸一11 井上雅彦12 村上隆13 染木史緒1 中村和彦14 杉山登志郎15 内田裕之16 市川宏伸17 辻井正次13
所属機関: 1浜松医科大学子どものこころの発達研究センター 2名古屋大学大学院教育発達科学研究科 3北海道教育大学旭川校 4長崎大学大学院医歯薬学総合研科 5東海学園大学人文学部 6京都学園大学人間文化学部 7福島大学大学院人間発達文化研究科 8東京学芸大学総合教育化学系 9淑徳大学総合福祉学部 10国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 11徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部 12鳥取大学医学系研究科 13中京大学現代社会学部 14浜松医科大学精神科 15浜松医科大学児童青年期精神医学講座 16大阪大学大学院連合小児発達学研究科 17東京都立小児総合医療センター
ページ範囲:P.537 - P.548
文献概要
本研究では発達障害,精神疾患などにより生じる感覚処理の問題を包括的に評価する尺度として国際的に広く利用されている感覚プロフィールの日本版(SP-J)を開発し,1,441名のコミュニティサンプルのデータに基づき,その信頼性と標準値を検討した。大部分の項目で十分な修正済み項目―合計相関が示され,内的整合性の指標であるα係数もフロア効果が著しい一部の下位尺度を除いておおむね十分な値が得られた。原版の適用範囲である3~10歳と11歳以上では,修正済み項目―合計相関もα係数も同等の結果が得られ,11歳以上にも同等の信頼性で測定を行えることが示唆された。7年齢帯ごとの標準値が得られ,SP-Jによる感覚異常の評価が可能になった。
参考文献
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